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老い [己れ]

思い返してみると、70歳台は元気だったな。佛書の翻訳に打ち込む一方、お寺めぐり、ラグビー観戦と出かけることが多かった。80歳台に入って、めっきり己れの老衰振りを痛感する日々を送っている。死が目前という意識が頭から離れることがない。身体の至る所がそれを突きつけてくる。

死、生と共に人の必ず通過すべき場。それが70歳台まで全く意識することがなかったのは、やはり身体が無事でのほほんと過ごしていたからだろう。老いを身体の至る所に覚えると、嫌も応もなく死を思わざるを得ないということかな。

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