藤井聡太三冠vs豊島竜王

　デビュー以来輝かしい成績を残してきた藤井聡太三冠だが、豊島竜王には公式戦６連敗を喫する天敵のような存在だったが、今年に入ってからは様変わりとなった。一月の朝日戦二回戦に勝利してからは、六月の王位戦一回戦、八月の叡王戦二回戦と四回戦に負けたのみで、八月二十五日以降の六連勝を含めて今年は十二勝しており、まさに藤井が豊島の天敵的存在へと立場が逆転してしまった。竜王戦も三連勝して竜王位奪取まであと一勝としている。充実ぶりに一段と重み、深みが増してきている様子が窺える。

叡王戦

　豊島叡王と藤井二冠が戦っていた叡王戦は、第五局を藤井二冠が制してタイトルを奪取して三冠（史上初めての１９歳での戴冠）となった。デビュー以来２９連勝という記録をはじめとして、数々の史上記録を更新してきた藤井だが、さらにその記録を更新した。

　無敵を誇った藤井だが、唯一天敵ともいえる存在の豊島には大きく負け越していたが、今年に入って王位戦、叡王戦で７勝三敗と勝利して通算成績を９勝１０敗とほぼタイとするに至った。来月には竜王戦７番勝負を控えており、その勝敗の帰趨はファンの注目大なるものがある。